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桐島、部活やめるってよ

2012年/日本

監督:吉田大八

出演:神木隆之介橋本愛東出昌大


映画『桐島、部活やめるってよ』予告編

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よくわかんなかったねー、で終わりそうな映画だけど大変素晴らしかったそして私は好きである。実際「よくわかんなかったねー」と思ったんだけど、見終わってかみ砕いているうちにこの映画の怖ろしさに支配されてきている。

原作は未読だがタイトルも素晴らしいじゃないか?「桐島、部活やめるってよ」。AさんがBさんに聞いたことをCさんに言っている、という実態のなさ。うわさでありながら「やめるらしいよ」でなく「やめるってよ」。やめることは確定している、うわさなのに。このタイトルだけで深く考えるものがあった。

 

<メモ>

・「触ってもいい?」という言葉が2回出てくる。(バド部の子の着替え中と、8ミリカメラ)わたしはこの言葉をよく使うので、言った人の気持ちがよくわかる。とりわけ多感な高校生と思えば。

・高校生じゃなくなって12年経つが、こういうことよくあった。同調圧力というと大仰だが、しっかり話して解ってもらうことを諦めているというか。そして諦めることを続けるうちに自分の言葉でしっかり話すスキルは失われていく。諦めるスキルはつくんだけど。

・制服の着こなし、そうそう、こんな感じでいろいろな子がいたな…

・ラストについて。それぞれ解釈がありそうだが、屋上の段のところから飛び降りたのは桐島だと思うし、そして映画部の連中が屋上の扉にむかって階段を上がっているとき、逆光で見えないけど誰かが屋上から出てくる。前田くんはすれ違って振り向いて確認しているので、桐島だと認識している。が、ほかの人に「いたよ」とか伝えないのだ!なぜなら、たぶんどうでもいいから。

・桐島が座っていたとこに座って桐島が眺めていたであろう景色を眺めるパーカーの子。桐島は飛び降りたけどパーカーの子は鉄梯子で。

・なれないと分かっているけど貫く覚悟

橋本愛が美しい

・嫌な子とまっすぐな子が出てくるが、誰のなかにもどっちも存在してて、なんだか全員に共感できるし全員に共感できない。

・カメラが切れる一瞬前に映る視線。モブっぽい子の足取り。振り向く先、誰かが誰かを見つめる理由。

・いろんなことに意味があるようでないようで、もう一度観たい。