第9地区
監督:ニール・ブロムカンプ
出演:シャールト・コプリー、デヴィッド・ジェームズ、ヴァネッサ・ハイウッド、ほか
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ヨハネスブルグのスラム街に20年間住む宇宙人に立ち退きを求める映画。
めちゃくちゃ、めちゃくちゃおもしろかった!!!!!!!!!!!!
法に則って立ち退きをお願いして回るんだけど(書類にサインを求めたりして面白い)、相手は宇宙人なのでまぁ武力行使に出ちゃうんですが。ある宇宙人が、家に帰るために20年かけて作ってた液体が顔にかかってしまって病気になってしまう。という人が主人公。アクションありSFあり社会風刺あり親子愛あり夫婦愛あり悲しみあり笑いあり涙あり、ラストも期待に満ちた感じで、たまらなく面白かった。
アフリカっぽい音楽が随所で流れているのに加えて、POVだったりモキュメンタリーの手法で、ニュース映像やインタビュー映像がチャカチャカ混じってテンポが良い。2時間程度ある映画なんだけどダレることもなく体感は1時間ちょっと位でした。
とにかく、宇宙人がヨハネスブルグに溶け込みすぎてて大変コミカル。いつかアフリカへ行ってみたいと思っているので、単純にヨハネスブルグの光景が(すべて現実そのままとは思わないが)見られるだけで楽しく、海外旅行に来たみたいな好奇心を刺激される。宇宙人がお洋服着てたり。アフリカ人が宇宙人相手に商売してたり、宇宙人が武器と引き換えに猫缶100個貰ってたり(値切られたり)、宇宙人相手の娼婦がいたり。堂々とした差別はもはや単なる区別になり、スラム街の外がむしろ下品に見えるように描かれていた。というか序盤のあたりですでに大多数は宇宙人側に感情移入するよう作られていると感じました。
いろんなサイトに解説が書いてあるので、浅学ながら舞台がヨハネスブルグであることに意味がある映画なのだろうと深く感じました。ほんとーに面白かったのでSF好きには全身全霊オススメです。トランスフォーマーみたいなロボも出てくるのでお子様もきっと2時間お楽しみ頂けると思います。わたしのように宇宙映画が好きなんだ!という人にも文句なしにオススメします。大きな宇宙船の美しい映像が楽しめます。映画オブ映画、ザッツ・エンターテイメントでした。 ※個人の感想です。
<メモ>
・低予算映画のため、主演はど素人を起用したそうだ。
・逆探知してる嫁に「お義父さんはウソをついてるんだ!」という身勝手な人間と、「3年後だ、必ず迎えに来る。信じろ」という宇宙人。きっと来てくれるんだろうな。
・グロいシーンもあるんだけど、これ以上ムリ~という直前でカメラがブレたりするので大丈夫
・作中で宇宙人は「エビ」と呼ばれてるんだけど、どっちかというと虫(昆虫)っぽいような。