ドニー・ダーコ
2001年/アメリカ
監督:リチャード・ケリー
出演:ジェイク・ギレンホール、ジェナ・マローン、ドリュー・バリモアほか
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冴えない感じの暗い青年が徘徊ババアやウサちゃんと出会っていろいろあってBTF的に女の子を助ける映画。
Wikipediaによると”一度では理解できない複雑な筋立てによってリバースムービーと呼ばれて話題になった”そうである。一度では理解できない複雑な筋立てでもなく(知力の関係で理解できていないだけかもしれませんが)、「リバースムービー」という表現もしっくりしない。が、内容を全然知らないで観たのでコミカルなところや青春っぽいところが意外と楽しかった。スローモーションと早送りの演出も楽しかった。
観てて、いろんな映画のオマージュが混ぜ込んであるんだろうなーという雰囲気がした。ガールフレンドと映画館に行ってホラー二本立てを観るんだけど、作品が「死霊のはらわた」と「最後の誘惑」だったり。夜の住宅街を自転車で走るシーン(明らかにE.T.ぽい)があったり。「ローズマリーの赤ちゃん」を彷彿とさせる台詞があったり。(多分これは好きだから思い出しただけですが)そのほか、観てるあいだに「ゴーストワールド」「時計じかけのオレンジ」など思い出しました。
ウサちゃんが出てくるシーンは(おや!SFホラーかな!?)と物凄くワクワクしたし、タイムマシーンについて先生が一生懸命教えてくれたり途中ものすっごい楽しい成分満載!!要素を思い出せるだけ列挙しますと、親同士のトラブルや学校内の問題、思春期の悩み、政治の話、受験、人種差別、暴力、性、道徳問題、有名な著者が児童ポルノで捕まったり、エクトプラズム出たり、酒飲んで銃ぶっ放して薬やってハロウィンパーティしたり、先生(ドリュー・バリモア)がクビになったり、神や宗教について…と年末にデパ地下で売ってるオードブルのよう。が…、結局ぜんぶ関連性が分からないというか、気持ちのやりようがいまいちもやっとしたまま終わり。あらゆるモヤモヤも解消しないままリセットされる。「恐怖」というキーワードがよく出てくるものの、それを克服したりそれに飲み込まれたりということもなく。あらゆる悩みは時間の前で全くの無意味である、という仏教思想かもとか考えてしまいました。
続編があるそうですが、観るかも知れません。観ないかも知れません。90分に収めてくれたらな…というのが感想です。
<メモ>
・クレジットのフォントがかっこよかった(下図)。ヒンズーフォント(と勝手に呼んでる)ぽくって。「破壊は創造だ」と何回か言っていたし。
・中国人の女の子のでっかいノートと盗聴は、結局主人公のこと好きだったから?なんなの?
・ドリュー・バリモアがクビになったとき「教え方が悪い」という理由だったけどその描写あった?なんなの?
・「一番美しい英単語は”地下室の扉(Cellar door)”よ」と最後に教えてくれたのって何かの伏線ではないの?なんなの?
・書いてて思ったけどあのお手紙をINした→徘徊ババアがデロリアンしてくれたってこと?飛行機関係ないの?じゃぁ帰りの飛行機でリフレインしてたやつ(男性教師の台詞)関係ないの?なんなの?
・舞台が1988年なんですが、なんで80年代にする必要があったの?なんなの?
・面白くなかったとか、つまらなくてムカついてるんじゃなくて、なんなの?と単純に疑問が多いが観直したり調べたりするほどの興味がわかないこの感じなんなのマジで?