夏の終り

2013年/日本 114min

監督:熊切和嘉(原作:瀬戸内寂聴

出演:満島ひかり綾野剛小林薫赤沼夢羅ほか

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美しくもなく醜くもなく、普通の陰鬱な恋愛映画。夏の終りというには今年は寒いですけど、9月にすべりこみセーフ。

何かで紹介されているのを拝見して、あらすじに興味を持ったので観てみました。

人間関係が負のループだなと観始めに思ったので、なるべくフラットな気持ちで観るように心がけた。けどどうしても感情が引っ張られてしまって、途中で何度もやめたくなった。「どう終わるのだろう」と気になったので最後まで観続けた。観るのは辛くて、何度も胸と喉の境目あたりがギューっとなって涙が出た(やめたらいいのに)。

私はあまり性格的にヒステリックな言動のない人間だと思うけど、これまで生きてきたなかで、負の感情が脳を通らずにダイレクトに筋肉を動かすような時が無かった訳ではない。いまより若いころは、脳を通ってもコントロールできない時もあった。八つ当たりしたり物を投げて壊したり割ったり、大切な人に暴言を吐いたり、怒りが自分に向いたりした経験がたくさんあって、今は殆ど無いんだけれども、この映画で満島ひかりはそういう女性を演じていて、とくに女性は観ていると胸を熊手で掻きむしられるような感覚が何度もあると思います。ない人もいるかも知れないですけど。

アメリカ映画を多く観ているので特に、こういう映画が撮れるのも、観てなにか感じるのも日本人だけだろうなと感じた。瀬戸内寂聴さんが原作のようですが、自伝的要素があるのかないのか、私はご本人に特別な興味がないので調べてないです。

映画としての感想は特にないというか、綾野剛にエヘヘ…と思えるのと、満島ひかりの顔や表情や服装が可愛らしいのと、昭和の飲み屋や街や生活の様子を観られるのは楽しかったです。ですが、観なくても大勢に影響ない映画です。ていうより映画に大勢を影響されてはいけませんけど。

全ての悲しい出来事は、愛されていると実感できていないのが元凶のような気がします。そうして、そういう時は他人を愛するのに理由が要ったりする。理由なんかなくてよいのだけど。ピンとこなければ愛じゃなくてもいいし、他の言葉に差し替えてもいいし。色々あったけど生きてるし乗り越えてよかったな、と思いました。

そして私が映画を観るときに求めるものって、邦画だと得られにくいなと、最近ふんわり思っていたことを改めて認識しました。こういう気持ちになりたいわけじゃねぇんだよぉ。

<メモ>

音楽がなぜか外国人なんだけど、スットロいというか眠い感じで、ちゃんと観た?と思った。ちょっと笑った

「風邪引いちゃやーよ」「呼び出しちゃったの、悪くない?」とか、昭和くさい言い方がかわいかった

私が男性だったら、こんな女性がそばに居たら救われるだろうなと思ったけれど、こういう妄想は身体に毒。