レクイエム・フォー・ドリーム

2000年/アメリカ 102min

監督:ダーレン・アロノフスキー(音楽:クリント・マンセル

出演:ジャレッド・レトジェニファー・コネリーエレン・バースティンほか

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さまざまな依存と自業自得を描く。2009年のイギリスの映画雑誌「エンパイア」における『落ち込む映画ランキング』で1位を獲得。原作は同タイトルの小説。

 

何がきっかけで観ようと思ったのか思い出せないけど、たぶん何かの雑誌だと思います。

「普通の生活をしていた人々が、麻薬により崩壊してゆくさまを描いた衝撃作」と書かれがちな映画ですが、あんまり「普通の生活」でないところから移入しにくいです。特に息子。ヘロイン欲しさにおかあさんのテレビを奪って質に入れるところから始まるのですが、それ普通でしょうか。

あらゆるものに依存している人間が出てくるのですが、麻薬や覚醒剤だけでなく、チョコレート(砂糖)、コーヒー、煙草といったものから、家族、テレビ、人との約束といったものまで、とにかくありとあらゆる『依存』がべったりと全体に漂っています。音楽にのせてサクサクとテンポよくオシャレ気味にそれを表現しているような感じ。

鑑賞し終わって10時間経ったのですが、ふんわり忘れてきています。映画の内容そのものよりも、全体の色あいや、撮り方やカメラの位置などが印象に残りました。

▼こういう、画面が2分割されているシーンが3箇所くらいあり面白かった

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おかあさんがダイエットに挑戦するのですが、お腹がすいて眠れないときに天井の通気口からマフィンやカップケーキやワッフルがひゅんひゅん飛んできて可愛かったです。

あとおかあさんの妄想が貞子ばりにテレビを飛び出して部屋でどんちゃん騒ぎするシーンはたいへん不条理でデヴィッド・リンチ感があり、一番よいシーンでした。

個人的に一番怖かったのは、テレビへの依存。私は1年に20時間くらいしかテレビを観ないのですが、だからこそ逆に怖い何かを感じました。息子からもらった大きなテレビで、カラーバーをずっと観続けて妄想していたおかあさん。しかし、何が幸せかなんて本人以外に決められないので、なんとも言えない。この映画の感想は、この一言につきます。やりたいようにやった結果がどうなったとしても、やりたいようにやれたときの本人の気持ちや意思を否定することは、なんとも自分のなかで変なことです。だからなんとも思えない映画でした。

そして…。あまりの”聴いたことある感”に、観ている途中で『完全にクリント・マンセルさんだろ』と確信したほどに「π感のある」映画。

 

ダーレン・アロノフスキークリント・マンセルさんの映画。本作の2年前です

クリント・マンセルさんの仕事

ダーレン・アロノフスキーさんの仕事

わたしも、10年位前にダイエットの薬というものを海外で買った事がありまして。何度か飲んで『これって覚醒剤じゃない?』と思った記憶があります。すぐ止めたのですが、ああいうものが普通に売られているなんて怖いです。(と一応書きながら、全て自己責任だと思っています。)