インサイド・ヘッド

2015年/アメリカ 94min 原題/Inside Out

監督:ピート・ドクター、ロニー・デル・カルメン(制作:ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ、ピクサー・アニメーション・スタジオ)

声の出演:エイミー・ポーラー、フィリス・スミス、リチャード・カインドほか

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頭の中の人たちの話。『脳内ポイズンベリー』を彷彿とさせる。環境や相手によって様々なパーソナリティを演じる『大人』になったかたに是非お勧めしたい映画。

日本で公開されたときの宣伝がわりと嫌いなたぐいのやつで、個人的になんとなくネガティブな印象を持っていただけに予想を遥かに超えて面白かった。

11歳の少女ライリー・アンダーソンの頭の中に存在する5つの感情――ヨロコビイカムカムカビビリ、そしてカナシミ。ライリーの誕生や成長と共に生まれた彼らは、頭の中から彼女の心と感情を大切にして幸せにするために日々奮闘する。しかし、ライリーを悲しませることしかできない「カナシミ」だけは、役に立った試しがなく、その役割は大きな謎に包まれていた。

もう文句のつけようがなく面白かったです!すべての登場人物に移入しっぱなしで、前のめりの94分でした。

主人公のライリーが親の都合で引っ越すことになり、友だちや思い出の場所を失って新しい場所で新しい人間関係をつくっていく。その過程でいままで知らなかった複雑な感情や家族の愛を再確認し、大人へと成長するという話。そしてライリー12歳、ラストで新しくなったコントロールパネルに「思春期ボタン」が追加されている。(おもしろい!)

で、その脳内の描き方がほんとうにすごい!ピクサー色あふれるというか大人が観ても面白いというか、私は「モンスターズ・インク」が大好きなんだけど、もう「モンスターズ・インク」が好きな人は絶対好きだろうと思います。

▼好きな場面。夢の撮影スタジオ

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思い出がドラゴンボールみたいな丸い玉になって保存されていて、特別に楽しい思い出ばかりを「特別な記憶」として保存してるのだけど、その思い出も巻き戻してみると実は忘れてた悲しみがあって。楽しいことが光るのは悲しいことがあるからだし、悲しいことを押し込んでいてはダメだよ、いろんな感情をいろんなパーソナリティに影響させて生きていくんだよ、というメッセージもストレートに伝わってきて思わず三十路も涙。性格を形成する『島』という概念も面白かった。

そして何よりこの映画がいいなと思うのは、大人が観ても面白いところ。なんか知らんけどたまに頭に浮かんでエンドレスにループするどうでもいい歌ってあるじゃないですか、なんでこんな下らん事覚えてんだよ、とか。ああいう「大人のほうが面白いあるある」を詰め込んでるところ。ほんとうに素晴らしいなと思います、こういうスパイスが日本のアニメとの違いのような。

生きていくためには自分の経験から学ぶしかないのだし、これから困難に立ち向かったとき、きっとこれまでの辛い記憶やあたたかい記憶が背中を押してくれて、自分の代わりに崖から落ちてくれるのでしょう。なんていうか、自分にこんな中の人がいるんなら一人ぼっちでも寂しくないよねと感じました。こんなんじゃなくてもずっと戦ってくれてる細胞とか菌とかいっぱいいるしな。

 

<メモ>

日本語吹き替え版では日本の子どもが分かりやすいようにブロッコリーをピーマンに変えてるらしいけど、絵と違うじゃん。混乱しないのかな。