マネー・ボール

2011年/アメリカ 133min

監督:ベネット・ミラー

出演:ブラッド・ピットジョナ・ヒルフィリップ・シーモア・ホフマンほか

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セイバーメトリクスと呼ばれる統計学を用いて球団を再建する、実話をもとにした映画。野球のシーンより会議のシーンが多く、野球が好きでない人も安心して観られるというか、野球好きじゃない人のほうが楽しく観られる。特にサラリーマンの人は観て楽しいはず。

マイケル・ルイスによる『マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男』を原作とし、オークランド・アスレチックスゼネラルマネージャーGM)、ビリー・ビーンセイバーメトリクスを用い経営危機に瀕した球団を再建する姿を描く。

あんまり野球に興味がないので観ずに来たものの、何となく手が向いて鑑賞。

観終わった感想としては、そこまで野球の試合は描かれていないし、ルールが分からなくても楽しめる。というか野球がそこまで好きじゃない(興味がない)人のほうが楽しく観られるような気がします。野球が好きな人が好きなのであろう部分を、否定する話でもあるわけなので。

 野球というのはとにかくおっさんくさい。この映画の舞台であるアメリカでも同じなようで、ブラピと対立するスカウトマンや球団幹部は『あぁ、こういうイメージだよ野球って』と深く納得できる描かれ方をしていた。とにかくおっさんくさい。自分の言うおっさんくさいというのは、仕事で根性論・精神論を用いがちなこと、やり方の変化を望まないこと、そして組織にとって大変貴重な彼らの「経験の蓄積」を数値やデータにしようとしないこと。最後が大変罪深いのだが、これはつまり下が育てられないのとイコールでもある。これは自分が仕事をしている中でもよくあるので『ウッザ~わかる~』と首がもげるほど頷きながら観ることができた。

『2割打者と4割打者が抜けたから、3割打者を2人獲って帳尻合わせればいい』みたいな事を実践するんですけど、これがすごい『野球詳しくない人間』からすると理に適ってて面白いのです。まぁ当たり前の事ですよね。対しておっさん野球関係者は『スター性がない』『女癖が悪い』挙句の果てには『投げ方がヘン』とか言って否定するのです。これも「自分が持ってる野球のイメージ」そのままで面白かった。特に監督が意固地で最悪でしたね。

個人的には、数字をバンバン出してバンバン会議をするので、映像のテンポをチャカチャカ(マグネット投げる音や打った音、ロッカー閉める音を使ってエドガー・ライト形式にするとか)したら眠くならないというか、長さを感じないようになるかなぁと観ながら思った。

あと、インテリのデブちゃんが一生懸命計算してるんだけど、いまあんた何計算してるん?みたいなのが全く分からないので、ちょっとは知りたかったように思いました。新しい作戦が出てきても、その根拠がイマイチ描かれないので、結局お前も根性論かいみたいに見えちゃう部分もあった。でもかなりテーマが興味深く、観て良かった映画。野球が苦手な人にお勧めいたします。