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映画の感想を記録します

隠された記憶

2005年/フランス 原題/Caché(英題/Hidden) 119min

監督:ミヒャエル・ハネケ

出演:ダニエル・オートゥイユジュリエット・ビノシュ、レスター・マクドンスキほか

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なんだこれは!!!

すごいものを観た。

ある感情の出どころについて深く考えさせられる映画。カンヌ国際映画祭で監督賞ほか3部門受賞。とても難解。もっと知られてるべき映画だと思うのだけど、邦題および日本の宣材が鬼のようにダサいため損してる感がすごい。

 

始まり方がオシャレだなー。全然何が起こるのか予測できんな、ドキドキするなー。奥さん美人だな…ギャッ!!はー、え?あー、それとこれとは無関係、そしたらこれ、やっぱ●●●のイタズラかな、だとしたら四部の川尻早人みたいだな…ていうかあと8分しかないけどこれ畳める?大丈夫?えっ?は、終わった…?

なんなんだこれは!!!

 

観ている最中に「えっ」となり、「えっ、えっ」て言ってる間に唐突に終わってしまったような作品でした。話そのものはものすごく「よくあるサスペンス」という感じで、最後どんでん返しがある系かなーと思っていたのですが、特になにもない。そして、なんかすごい『責任』が観てるコッチに投げられた気分で終わる。

ビデオテープが出て来る作品なのですが、観てるあいだに「これって映画の映像?ビデオの映像?」となる時が何回かあって。すごく観ている人間のことを「一個人」と意識して作っているので、それが怖い怖い。怖いシーンは一度も(あんまり)ないんだけど、怖い。

で、よく分かってないんです。よく分かってないんだけど、観終わった時「あなた個人はどう解釈しますか?」と、真っ直ぐ目を見て問いかけられたような気分になりました。

で。監督のインタビュー映像を観て、この映画については、自分のなかで消化できるまで、レビューや感想や考察を探さないようにしようと思いました。TV番組を編集しているとき、主人公の指示でコメンテーターの会話を恣意的に編集するところ、あれで感じた気持ちが重要なような気がする。『疚しい(やましい)』という感情について。いっしょうけんめい考えたいです。

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特典映像として収録されていた、監督のインタビューより:

「事態が残酷であればあるほど極端にシンプルに表現するのが私の手法です/シンプルな描き方によって、誰が観ても共感できると思うからです」

「だれが送ったのかは、重要な要素ではない/観客ひとりひとりに解釈を任せる」

「個人が罪とどう向き合うかについての映画。」

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▼これが好きなので、ミヒャエル・ハネケまつりをしようと思い観たのでした。