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1994年/日本 RT/47min
監督:岩井俊二
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山口智子がいろんなものを縛る映画。
いぬの代わりにカメを飼うことになり、カメの水槽を包んでいる紐をパチンと解き、山口智子が歯列矯正の金具を外し、色々ゆるめたところでなぜか山口智子が狂い始めていろいろ縛り始める。文字通りいろいろ縛る。物理的に縛る。
序盤の山口智子が元気なころ、服装や色使いがすごく可愛かった。あぁ岩井俊二、という感じ。後半に入るにつれ全体の色彩が無くなっていく。モノトーンになり、ベージュだけになる。わたしは小さいころ山口智子に似ていると祖母によく言われてた(丸顔なところだと思うが)ことを思い出した。山口智子という人間は人柄が皮膚のそとに出てしまってるというか、悲壮感やからっぽな空気が出ないので最後もかなしみを感じなかった。日本人が日本語で話す映画はこういう機敏が感じ取れてよいな、と新たな発見。
なんていうか、「式日」を思い出した。長い映画ばかり観ていた気がするので、短いのはよかったです。うどんが食べたくなる映画でした。
亀を縛っているようす