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FAKE

2016年/日本 111分

監督:森達也

出演:森達也佐村河内守とその奥さんと猫ほか

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猫がかわいい映画。

『「A」』『A2』などの森達也によるおよそ15年振りの単独監督作で、2014年のゴーストライター騒動で話題になった佐村河内守を追ったドキュメンタリー。聴覚障害を抱えながらゲーム音楽などを手掛け称賛されるも、ゴーストライターによる楽曲を自作として発表していた佐村河内の素顔に肉薄する。世間を騒がせた男に密着した森監督が、本作を通じて訴えたいことは何なのか期待が高まる。(Y!映画より) 

先にスタンスを明示した方が良いような気がするので書いときますと、私は一連のイザコザについてはかなりどうでもいいという意見の持ち主です。私は佐村河内さんが出身の、作品のタイトルに入ったりしている地域に住んでいますが、大きく事件になるまで彼の存在は知らなかった。いや正確にはCDショップで「なんかよくわからんコーナーあるな」とか「なんか長い名前の人のコンサートあるんやな」ぐらいは認知していたけれど、あとになって「ああ、あれって、あれか」と思った程度の感じで、つまりはクラシックにも現代音楽にも興味がない人間です。

で、なんでこれを観たかというと、長距離運転の際に町山智浩さんの「映画ムダ話」でこの『FAKE』について語っている回を購入したのです。なんで未見で興味もないのに買ったかと言うと、もうこれは完全に暇つぶしだからで、「観ようと思っている映画のは聞きたくない(観てから聞きたい)から、これ全然興味ないしこれ聞くか」という感じの選び方だったため。いろんな選び方がありますね。

で、町山さんの熱心な解説*1を前にすると「興味ないものも興味湧いてくる」マジックにかかるわけで、鑑賞となりました。

人の生活を覗き見る下世話なワクワク感、おもしろ感が占める割合が大きくて、面白かったんですけど、映画としてどうかとなると。しかし最後は鋭利でした。監督と佐村河内氏の関係性がこの後どうなったのか分からないですが、監督もさして佐村河内氏はどーでもいいんじゃないかなって思いました。で、この映画について語っている人はいろいろ沢山いらっしゃるわけなんですが、下記の記事が面白かったので観ない方はこれ読んどけばいいかと思います。

▼これを読めばよいです

うーん、どういう人か知りたくて結構真面目に観た結果、そういう病気なんやろなぁ、という感じです。佐村河内氏だけじゃないです、私も含めて、全員。

*1:私はほんとに町山さんの『好きで好きでしょうがないんだ~』というのが伝わってくる語り口が大好きです。知識だけでなく心が満たされるような感じがします。興味がない作品について仕事で語っているときの「興味ないのバレバレ」なのもポイント