さよならみどりちゃん
2004年/日本
監督:古厩智之
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✌('ω'✌ )三✌('ω')✌三( ✌'ω')✌
えーっとね
✌('ω'✌ )三✌('ω')✌三( ✌'ω')✌
なんで借りたんだろう。酔っぱらってたときに借りたから気の迷いとしか言いようがない。一週間前にタイムスリップできたらFタバ図書H島駅前店に直行し、レンタルDVDを棚から取った瞬間の私の胸倉を掴んで「言え!何故手に取った!数多ある邦画のなかで!何故それを手に取ったか言え!」と体を前後に激しく揺すって問い質したい。「エロそうだったので、、」とか言いそうだ、酔っぱらっても素直が取り柄である。「この映画から!面白そうな!匂いがしますか!」怒号が飛んでくる。面倒ごとからは逃げたい。周囲に人だかりが出来てきた。「いいえ…」「じゃぁ!どうして!」「すみません、借りません、すみません」「謝って欲しいんじゃない!!!何故取ったのかを聞いているんだ!!!!」完全に周りの人笑ってるし店員も笑ってる。
思えばかわいそうだ。会社の人と気持ちよく楽しく飲んだ帰りの出来事だ。ここに来るまでの電車で小さい赤ちゃん連れのお母さんに席を譲った。おりしも旧作半額デー。罪のない趣味じゃないか。原作が漫画かー、ウーン、たまにはタラタラ飲みながらこーゆー邦画みるのもいいかな、と思った矢先の出来事である。いきなり未来から来た自分(鬼の形相)に胸倉掴まれたうえに公衆の面前で趣味の悪さを罵倒され棚に打ち付けられた挙句に自分がエロ好きであることを吐かされる。途方もなく不幸だ。そして観てもエロくない。エロくないぞ。
<メモ>
・この映画におけるみどりちゃんは、「桐島、部活やめるってよ」における桐島といえる。
続・猿の惑星
原題/BENEATH THE PLANET OF THE APES
1970年/アメリカ
監督:テッド・ポスト(脚本/ポール・デーン、モート・エイブラハムズ)
出演:ジェームズ・フランシスカス、リンダ・ハリソン、チャールトン・ヘストン、ほか猿など
このポスターすごくいいですね。
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映画はその時代を映すと言いますが、言うのかどうか知らないけど言いそうだからいま適当に書きましたが、なんていうかそういうことです。
わたしは、戦争や平和について深い哲学を持っていないというか、自分の考えを持つきっかけを人生で得ていないというか。それは悪だとも善だとも恥ずかしいことだとも思っていなくて、平和な人間は平和についての見解を持ってないと思うのです。核兵器を憎み続けてそれを持っている人を非難し続ける生活と、意識しない生活。自分の子孫には後者になってほしいと思います。
逆もまた然りというか、インドの核兵器は「アグニ」という名前がつけられていて、これはヒンズー教で火の神様を意味します。皮肉にも本作品と同じ状況なわけです。彼らの国では長い争いや戦いのなかでいくつもの宗教が生まれ、やり場のない怒りと悲しみを何百万ともいわれる神様が救ってきました。その思想が行きついたところを、どうして否定できましょうか。来世にしか希望を持てない現実を生きている人々から宗教さえもを奪うことを望めますか。危険と思うことは出来ても、他人の信じるものをどうして否定できましょうか。みんな普通に出来るんでしょうか。アメリカ人は出来るんでしょうか。
これらの映画が世に出てたった50年ぱかしです。人間は何処へいくのでしょうか。
それはそれとして、「猿の惑星」シリーズをまとめますと
①猿の惑星(1968年) ←Done!
②続・猿の惑星(1970年) ←Done!
③新・猿の惑星(1971年)
④猿の惑星・征服(1972年)
⑤最後の猿の惑星(1973年)
⑥猿の惑星: 創世記(2011年)
⑦猿の惑星: 新世紀(2014年)
⑧猿の惑星:大戦紀(2017年公開予定)
※⑤と⑥のあいだ、2001年にいわゆる「ティム・バートン版」というリメイク映画があるわけですが、観ない予定なので記憶から消し去りますが、未公開も含めてあと6作品あるんですね。つまりこれから70年代公開ぶんを怒涛の3連続視聴するわけです。
余暇の使い方はさまざまですが、2011年版に入った時の見ごたえがアップすると信じてこれから見続ける私はド変態だと思います。
どれがどれだったか忘れてはいけないので、メモだけはしっかり残しておきたいと思います。がんばれド変態!
<メモ>
・前作もそうだけど、およそ宇宙飛行士訓練を受けていると思えないほど感情的・直情型な行動をとる。「アメリカ人のイメージ」そのままの行動をとる。
・手すりを触ると音が止まる地下鉄のところ良かった。ゆめにっきみたいで
・未来人?の登場シーンがゴレンジャーみたい!色使いはどうやって決めたんだろうか、話し合いだろうか。
・言葉を必要としないニュータイプ。ミサイルを"instrument"と表現していたのが印象に残った。1回だけかも?
・よくわからないものは力づくで解決するという、ゴリラのゴリラっぽさがよく出てる。(ゴリラに知り合いいないけど)
・キラーエイプ理論(キラーエイプ仮説)というものが当時流行っていたらしい。「ゴリラはゴリラを殺さない」というせりふ。
☆ノヴァのおっぱいについて☆
前作・今作共通でちょっと残念な点。
ノヴァという本作のヒロイン的な人間。森泉に若干似ているもののかなりスタイルがハリウッド的で、顔もバービー人形みたいで、ボロボロの衣服なんだけどぼいんぼいんで、寝そうになるたびに彼女のおっぱいの谷間が癒しを与えてくれるわけなんですが、
あれくらいの谷間をブラジャー無しでつくることは物理的に不可能です。いわんや彼女のボロ布一枚をや。走ってるときもノーブラ感ないっていうか”何かに支えられてる特有のおっぱいの動き”なんですね。あれが残念でした。
おっぱい見せろ!と言いたいのではなくて、あのボロ布の下に化学繊維のがっちりワイヤーブラをしていると思うと(そう思わざるをえないほどホールドされていて)、ただでさえ入り込みにくい現代人は一気に醒めてしまうというか、世界観が褪せてしまうので残念でした。
走るシーンでも原始っぽさがないというかナヨっとした女走りだったり、そもそも眉毛ってナチュラルボーンでこんな整ってる?何ならアイライン引いてるよね?とか。
SF映画っていちばん大切なのは「戻ってこなさ」だと思うんです。大切というか、私がSF映画を観るときに欲しているのは「戻ってこなさ」。その世界に引き込んでほしいのです。たった2時間やそこらでいいから、畳の部屋に、映画館に戻さないでほしい。ひょんなことで戻ってしまうんだなと改めて感じます。男性や子どもは思わないかも知れない所ですが。
あー、おっぱいについて熱く語るほど平和な人間でよかったです。
月に囚われた男
原題/Moon
2009/イギリス
監督:ダンカン・ジョーンズ
出演:サム・ロックウェルとかわいいロボ
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序盤がオシャレというか、CMで始まったりクレジットがかっこよかったり、月の世界で明暗がパッキリした感じはいかにもモノリス出てきそうでテンション上がったんですね、序盤は。ガーティというロボットもすっごくかわいい!!物理的に助けるロボって、インターステラーのガチャガチャついてくる子(お名前失念)みたいだし、ロボ好きの私は全般ガーティのお陰で飽きずに観られた。
”ここで裏切ってどんでん返しなんじゃなーい?”というピンとした気配が何度もあったがすべて杞憂。序盤でああいう設定が明かされているからには観る者のこころを裏切ってくれる何かがあると思うじゃないですか、最後の最後まで何かがあるか思うじゃないですか、なんと!なかったのです。
だいたい、そういう設定のとこに助けが来る理由って何?
野暮なことを書きます。
同じパーソナリティでも過程によって性質は変えられるよ、と言いたいのか。男同士助け合うのって美しいよね!と言いたいのか。資本主義社会・労働組織の在り方を問うたのか。例えば家畜業界やバイオ業界、例えばロボットの発達によって奪われる人間の労働の在り方等、何かに警鐘を鳴らしたのか。私は頭が悪いのでよくわからなかったが、誰かに感想を聞かれたら「ガーティが超かわいい!」と答えます。だってロボなのに泣くんだよ。「ガーティが超かわいい!そんなことよりインターステラー観た!?ロボットといえばあれのさ…」と話スライディングします。
<メモ>
・レンタル屋さんに行ってDVDを抜き出すとき「あ、この映画ほかに借りてる人がいるんだな、どんな人が観てるのかな」と想像するんですが、その人とものすごくガード下で飲みたい。
・宇宙船内部がたくさん覗けたのはたのしかった。真っ白な宇宙船とハングルの親和性はよいと思った。
・プラネテス思い出した。月のはしっこまで行くシーン。月で生まれた女の子とか
・藤子不二雄先生の、年代バラバラの自分どうしが5人ぐらい集まって喧嘩しちゃっていちばん小さい子が死んじゃうやつ思い出した。
・音楽づかいが致命的にダサい。
・どっちがどっちだよ、ってなるけどどっちがどっちでも大勢に影響ない
・指輪をチラチラ映してるのは作為を感じる。感じたところで大勢に影響ない
・ガーティがとことん腹黒かったらよかったが、単純にかわいい馬鹿ロボットはこの時間のいろどりであった。
・邦題のダメさ加減がすごい。タイトルでこの映画説明してしまっている。
・予告編でだけアヴェマリア流すのはなぜだ。詐欺だ。
・すごいディスってるけど宇宙の映画は基本的に楽しい。観なくても大勢に影響ないけど楽しかった。
監督失格
2011年/日本
監督:平野勝之
プロデュース:庵野秀明
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故人である林由美香さんの、生と死についてのドキュメンタリー。
閉じた関係のなかで、監督の平野氏が撮影した膨大な動画を通して観る林由美香さんは、とても真面目で素直で、捉えどころのない孤独な女性にみえた。
由美香は監督のことが好きな瞬間なんか無かったと思う。監督は由美香が好きなことがとてもとても伝わってきたが、彼女の言動からは一度も伝わらなかった。
この映画からはどうしても恋愛の匂いをかぎ取れなかった。会話からは嘘の匂いしかしなかった。感じたのは、林由美香さんの不安定であざやかで孤独な生と、死による喪失と解放。
<メモ>
・愚痴を言ってしまったと後悔し「メロンとどいた?」と言ってしまう優しさが哀しい。
・北海道から帰る電車のシーン。監督が謝るところ。由美香の顔(あのシーンを観て、由美香が監督を好きだと思う人はいないと思う)
猿の惑星
原題/PLANET OF THE APES
1968年/アメリカ
監督:フランクリン・J・シャフナー(脚本/マイケル・ウィルソン、ロッド・サーリング)
出演:チャールトン・ヘストンと猿たち
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ストーリーも結末も知っているが観たことがなく。
創世記とかを観たいな、と思ったのでどうせなら初めから!と思い手を伸ばしたが、50年も前の映画なのだと改めて実感。1968年って50年も前!?計算あってる!?あってる!
ベトナム戦争とそれを取り巻く人種差別問題、左翼活動、のなかでうまれたヒッピーブーム、ウーマンリブ・・・、当時この映画はセンセーショナルだったんだろうな。特に序盤、アメリカ合衆国国旗がやたら目につく。1968年といえばビートルズがインドに行ったりしていた頃。
言葉が通じるのに意思疎通が出来ないというのは本当に恐ろしい。言葉が通じないより恐ろしさは増す。戦争なんか最たるもんかもしれない。
藤子・F・不二雄先生の異色短編集のなかの「ミノタウロスの皿」を思い出した(あれらは海外のSF作品から大いにインスピレーションを受けているのだろうけれど、私にとっては漫画のほうが先だ)。ウスたちのなかでくらす人間たちは言葉が話せたけれど。あれはいい漫画なんだよな、さいご泣きながらちゃんと食べるところがね。話が逸れたことを謝る義理はないね?
正直に申し上げて、やっぱりちょっと古い映画は観るのがしばしば辛い。眠くなる。が、結末のところは、知っていたにせよやはり衝撃だった。われわれは、逃げても逃げてもお釈迦様の掌のなか。
<メモ>
・宇宙船でタバコ吸ってる!
・そういやプラネテスでも吸ってたな姉さんが!
・宇宙船のベッドんとこ、中銀カプセルタワービルみたいでかっこいい!(考え方が逆かもしれない)
・3人の制服が機能性ゼロ。水たくさん吸うし伸縮しないし
・もいじゃうのかよ!お花、もいじゃうのかよ!やっと見つけた生命の息吹、もいじゃうのかよ!そして3人でお花囲んじゃうのかわいかったよ!
・ヤッホーって泳いでて服持ち去られちゃうのアメリカ人ぽくてかわいい
2010年
原題/2010: The Year We Make Contact
監督:ピーター・ハイアムズ
2010: The Year We Make Contact - Trailer
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2001年宇宙の旅を観た人が観ていない確率はかなり高いと思う、私もそのひとりだったわけだがフト思い立って観てみた。
ディスカバリー号に入るときのドキドキわくわく感はすごかった!まるで博物館に一緒に入らせてもらえたような。HALを殺すシーンで泣いた10代の私はHALを修復するシーンで泣く30代になれた。
SALの「私は夢を見ますか?」の質問に「知的に高度だから見るよ」と返した博士は、HALにはちゃんと向き合って「わからない」と言ってあげています。噓をつきたくない愛がそこにある。そしてHALはボーマンに会える。
HAL9000が好きな人はそれだけで単純に楽しいと思う。
<メモ>
・看護婦が読んでるTIME誌の表紙、アメリカVSソ連で、それぞれの大統領がキューブリックとクラークだった!公式レベルでいじられている。
桐島、部活やめるってよ
2012年/日本
監督:吉田大八
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よくわかんなかったねー、で終わりそうな映画だけど大変素晴らしかったそして私は好きである。実際「よくわかんなかったねー」と思ったんだけど、見終わってかみ砕いているうちにこの映画の怖ろしさに支配されてきている。
原作は未読だがタイトルも素晴らしいじゃないか?「桐島、部活やめるってよ」。AさんがBさんに聞いたことをCさんに言っている、という実態のなさ。うわさでありながら「やめるらしいよ」でなく「やめるってよ」。やめることは確定している、うわさなのに。このタイトルだけで深く考えるものがあった。
ラ・ラ・ランド
2016年/アメリカ
監督:デイミアン・チャゼル
La La Land (2016 Movie) Official Trailer – 'Dreamers'
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終始、一貫して小気味良いテンポとカメラワーク、そして音楽!
長い映画だが一度も退屈を感じなかった。今年の始まり(といっても2月も終わりだが)をこんな素晴らしい映画で迎えられたことに感謝である。
んで、サントラも買ったのだが、イヤホンで聞きながら歩いていると普通に踊りだしているものだから困っている。
<メモ>
・最初のカメラワークよ!
・靴を履き替えるところ最高。
■町山先生大いに語る
カリガリ博士
1919年/ドイツ
監督:ロベルト・ウイーネ
出演:コンラート・ファイト、ヴェルナー・クラウス、リル・ダゴファー
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サイレント映画。パブリックドメインのため、youtubeで観ました。
建物、道、服装、すべてが倒錯的で歪んでいる。主人公(語り部)の精神状態を表しているというか、回想だからぐちゃぐちゃなんだろうな、ドアが歪んでるのとか遠近感崩れる感じがすごくいいです。好きです。
そしてこれを観ながら、この世界観みたことある。何だったかな…ともやもやしていた。ティム・バートンはだいたいこんな感じだからそれかしら。と諦めかけて思い出した。夢野久作の「ドグラ・マグラ」。
わたしがドグラ・マグラを読んだときあたまの中で想像していた景色はまったくこんな感じだった。白黒だったし、うすもやがかかっていた。中学生のときだ。
調べたところ夢野久作の日記で「カリガリ博士みてきた」と記述があるらしい。根暗が時空を超えてつながった!
最後が物議をかもしている映画なわけですが、ドグラ・マグラっぽいと書いただけでまぁ、ネタバレになりますね。