見積もり加算

観た映画を記録するのみ。感想休止中。

ネットレンタル進捗

 下記のエントリで書いた件ですがその後如何でしょうか。如何でしょうか自分。

無料期間も含めて、借りたのは8本。そのうち有料期間に入ってから観たのは3本。ちなみに月額は2,014円なので…、単価がエライ高いですね。

使ってみて、うーん…と思う点。

①2本ずつしか借りられない

②タイムラグがある(クズなので、あーポスト行くの忘れたー。というのが多い)

コスパ悪い(その人のライフスタイルに依ると思うのですが。)

良い点はやっぱり作品数が多いこと。「アート・スクール・コンフィデンシャル」なんて、あることに感動しました。あと、監督名とか主演名などで探せるのもいい。続編があればサジェストが出るし、観た人のレビューや点数なども参考になる。作品賞受賞、とかの経歴もわかる。

 

2本ずつしか借りられないので、毎回ものすごい厳選するんですね。それは楽しいといえば楽しいですが、なんていうか観たいものしか観ないっていうか、いやそれでいいんだけど、厳選しすぎてしまって「その場の気分とか勢いで借りてたタイプのもの」を観なくなってしまいます。具体的に言うと猿の惑星なんですけど。

ちなみにいま「借りたいものリスト」は56本あります。いまの視聴ペースで2本ずつ借りてたら3年くらいかかる気がします。よつばと!の最終巻とどっちが早いか勝負しますか。

f:id:hidali_kiki:20170523232332j:image

現時点でのリストを書いておきます。みたことあるやつ(もう一回観たいやつ)もポイポイ放り込んでるので、全て未視聴ではないです。

DVDって、パッケージを手にとって裏の解説みたりするのもたのしかったんだなと思い知りました。店舗にないようなのだけガーッと借りてから解約しよかな…という気分になってしまっております。うーん、毎日のように観れる時間が取れたら最高にコスパ良いんだろうな。

▼いまの借りたいリスト▼

続きを読む

インド・オブ・ザ・デッド

原題:GO GOA GONE

2013年/インド

監督:クリシュナ・D・K・ラージ・ニディモールー

出演:サイーフ・アリー・カーン、クナール・ケームー、ヴィール・ダースー、プージャー・グプター、アーナンド・ティワーリー、ほか


Go Goa Gone (Unseen Trailer) | Saif Ali Khan, Kunal Khemu, Vir Das & Anand Tiwari

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

インドのビーチリゾート・ゴアの離島でゾンビが大量発生する映画。日本の公式ツイッターえらく捨て身だったことで、公開時話題になりました。

様々なハリウッド映画のパロディを交えた、B級中のB級ゾンビ映画なんですが。序盤からゴアに行くまであたりはかなりハイセンスというかスピード感があって、洗練されていて単純に面白かったです。音楽もよい。

登場人物の、いかにも頼りになりそうなおっさんが本当に最初から最後まで無駄なく頼りになるのです。そのチートっぷりは小学1年生における4月生まれの子のようなのです。なので大したピンチもなく、「手に汗握るハラハラドキドキ!」はありません。

「インドにゾンビがいるわけないだろ!」「何言ってんだ、グローバル化の時代だぞ!?」って喧嘩したり、「ゾンビのフリしたら意外とバレないかも!映画で観たし!」ってゾンビのフリしたり(わりと成功していた)、書ききれないけど終始コミカル。いわゆる”死亡フラグ”を意図的に試したり避けたり、という国籍問わず笑える部分が多かった。

ドラッグは良くないね…という感じのメッセージが若干伝わってきましたが、エンドロールでぐちゃぐちゃにラリってるあたり、あぁ安定のインドだね。と思いました。

ゴアってイビザ島みたいなレイブパーティが夜な夜な繰り広げられてる場所らしいのですが、ビーチもあってインドの熱海っていうか、新婚旅行の定番(熱海=新婚旅行というのは過去の話ですが)らしく、いつか行ってみたいなーと思います。個人的にはゴアの街とか、離島以外の描写がもっと観られたら楽しかったです。

最後、ゾンビと一緒に派手なカーテンコールがあってほしかったですが…残念。「アタマを空っぽにしてひとときボーっとしたいんです…」と後輩から相談を受けたら勧める映画かも知れません。

<メモ>

・最初、ふたりが観てる映画がMJのスリラーのインド版で面白かった

・よーし笑うぞー、と期待値高すぎる状態で観たのが敗因。娯楽に勝敗求めてはいけませんが…

・原題がすごく好きです。日本の配給会社のかたも原題には拘りを持ってたようで。

・踊ってくれよー。これはほんと残念。

ゴーストワールド

2001年/アメリ

監督:テリー・ツワイゴフ(原作:ダニエル・クロウズ”GHOST WORLD")

出演:ソーラ・バーチスカーレット・ヨハンソンスティーブ・ブシェミほか

f:id:hidali_kiki:20170513004459j:plain

好きなシーン

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

女の子の依存と自立の映画。

f:id:hidali_kiki:20170513010532j:plain  原作より

一番といっても言い過ぎではないというか、映画を好きになるきっかけになったような映画です。少なくとも50回は観てると思う、台詞や流れる音楽も殆ど覚えてるほど。台詞も特徴的というか原作に忠実で、totally,rules,riotあたりのスラングはこの映画から学んだ(使うときないですが)。何度観ても飽きることなく、どうしてか1年に数回観たくなるときがある。そして、観るたびに違うシーンでハッとしたり、小道具や表情など細かい部分の意味に気がついたりする。

好きだと思った男性も寝た瞬間になんかやっぱり好きじゃないような気になってきて無視したりして。幼馴染と一緒に住む約束をいきなり反故にしたり、やっぱり一緒に住みたいと喚いて呆れられながら許してもらったのに、やっぱり辞めたり。人を振り回して傷つけて、ほんとに行動だけ見たら酷い女の子なんだけどこのクズっぷりは共感しないではいられないのです。ものすごい性格ねじまがってるんですが、わたしもものすごい性格ねじまがってるので自分を見ているようで随所で泣けます。とにかくコメディや人物描写、ファッションや色使いが見ていて楽しいくせに、最後は不安で終わる。

原作の漫画も持っているのですが、ソーラ・バーチスカーレット・ヨハンソンは奇跡のキャスティングだと感動します。2人とも漫画から抜け出してきたよう。特にソーラ・バーチはこれ以上ない見た目と演技!スカーレット・ヨハンソンも、かすれた低い声が本当に可愛い。

台詞だけでなく全体の雰囲気が原作に忠実で、原作への愛と敬意が伝わります。

次に観るのはいつだろうか、そんでその時わたしは何を考えるんだろうな。観るたびに、初めて観たときの気持ちに引き戻されるというか、10年経ってもずっと変わらず好きなものって人生でそうそうないので、生きているうちはずっと宝物です。

 

f:id:hidali_kiki:20170513010730j:plain

これはメイキングから。べったり。ソーラ・バーチはいま何をしているんだろう。いまも第一線でイケイケのスカーレット・ヨハンソンをテレビや映画館で目にして、この頃のことをたのしく懐かしく思い出したりしているんだろうか。

ドニー・ダーコ

2001年/アメリ

監督:リチャード・ケリー

出演:ジェイク・ギレンホールジェナ・マローンドリュー・バリモアほか


『ドニー・ダーコ』 予告編

ーーーーーーーーーーーーーーー

冴えない感じの暗い青年が徘徊ババアやウサちゃんと出会っていろいろあってBTF的に女の子を助ける映画。

Wikipediaによると”一度では理解できない複雑な筋立てによってリバースムービーと呼ばれて話題になった”そうである。一度では理解できない複雑な筋立てでもなく(知力の関係で理解できていないだけかもしれませんが)、「リバースムービー」という表現もしっくりしない。が、内容を全然知らないで観たのでコミカルなところや青春っぽいところが意外と楽しかった。スローモーションと早送りの演出も楽しかった。

観てて、いろんな映画のオマージュが混ぜ込んであるんだろうなーという雰囲気がした。ガールフレンドと映画館に行ってホラー二本立てを観るんだけど、作品が「死霊のはらわた」と「最後の誘惑」だったり。夜の住宅街を自転車で走るシーン(明らかにE.T.ぽい)があったり。「ローズマリーの赤ちゃん」を彷彿とさせる台詞があったり。(多分これは好きだから思い出しただけですが)そのほか、観てるあいだに「ゴーストワールド」「時計じかけのオレンジ」など思い出しました。

ウサちゃんが出てくるシーンは(おや!SFホラーかな!?)と物凄くワクワクしたし、タイムマシーンについて先生が一生懸命教えてくれたり途中ものすっごい楽しい成分満載!!要素を思い出せるだけ列挙しますと、親同士のトラブルや学校内の問題、思春期の悩み、政治の話、受験、人種差別、暴力、性、道徳問題、有名な著者が児童ポルノで捕まったり、エクトプラズム出たり、酒飲んで銃ぶっ放して薬やってハロウィンパーティしたり、先生(ドリュー・バリモア)がクビになったり、神や宗教について…と年末にデパ地下で売ってるオードブルのよう。が…、結局ぜんぶ関連性が分からないというか、気持ちのやりようがいまいちもやっとしたまま終わり。あらゆるモヤモヤも解消しないままリセットされる。「恐怖」というキーワードがよく出てくるものの、それを克服したりそれに飲み込まれたりということもなく。あらゆる悩みは時間の前で全くの無意味である、という仏教思想かもとか考えてしまいました。

続編があるそうですが、観るかも知れません。観ないかも知れません。90分に収めてくれたらな…というのが感想です。

<メモ>

・クレジットのフォントがかっこよかった(下図)。ヒンズーフォント(と勝手に呼んでる)ぽくって。「破壊は創造だ」と何回か言っていたし。

f:id:hidali_kiki:20170510230659j:plain

・中国人の女の子のでっかいノートと盗聴は、結局主人公のこと好きだったから?なんなの?

ドリュー・バリモアがクビになったとき「教え方が悪い」という理由だったけどその描写あった?なんなの?

・「一番美しい英単語は”地下室の扉(Cellar door)”よ」と最後に教えてくれたのって何かの伏線ではないの?なんなの?

・書いてて思ったけどあのお手紙をINした→徘徊ババアがデロリアンしてくれたってこと?飛行機関係ないの?じゃぁ帰りの飛行機でリフレインしてたやつ(男性教師の台詞)関係ないの?なんなの?

・舞台が1988年なんですが、なんで80年代にする必要があったの?なんなの?

・面白くなかったとか、つまらなくてムカついてるんじゃなくて、なんなの?と単純に疑問が多いが観直したり調べたりするほどの興味がわかないこの感じなんなのマジで?

ムーンライト

2016年/アメリ

監督:バリー・ジェンキンス

出演:トレヴァンテ・ローズマハーシャラ・アリ、ジャネール・モレイほか

エグゼグティブ・プロディーサー(権利所有者)にブラッド・ピット

f:id:hidali_kiki:20170504105736j:plain

ーーーーーーーーーーーーー

いじめられっ子の半生を美しい映像で追った映画。

アカデミー賞の発表間違え事件で広く知られたのでは。私もその時知って、観るまでどんな内容なのか知らなかったのですが、映画館に行くたびに嫌というほど予告編を観せられていたのです。が、予告編を観ても(なんかスッゲェいじめられとる)位しか情報が得られず、とても楽しみな気持ちで足を運びました。

エート、一番印象に残ったのは映像の美しさ!「ドライヴ(2011年/アメリカ)」という映画におけるピンク色のような感じで、ほとんどすべてのシーンに青色が入っているんです、それが物凄く美しかったです。パステルブルー、薄いブルー、濃いブルー、エメラルドブルー、家の壁、学校のドア、お母さんの服、家の家具、リュックサック、空、海…画面全体に目が向くようになっている。

内容なのですが、なんと言ったらいいか、うまく言葉にできません。観ながら「ここで終わったら予想外すぎて面白いなー」と思ったところで終わったんです!!つまり予想外すぎたのです!

彼は世の中のマイノリティの中でもマイノリティ、そのさらにマイノリティを自ら選ぶような生き方しか出来ていなくて。いじめられっ子だし、家族も友達も信じられなくてひたすら可哀想でとても共感(誰でもこういう気持ちってあると思うので)するんです。で、映画だから最後になにか展開があるんだろうと思いますよね。少しあるんですが、悲劇の重みと釣り合う希望は最後まで描かれないまま。

それが映画の感想に悪く影響したわけではなくて、いろいろな気持ち、特に子どもの頃に感じた孤独感とか親に対する感情、他人に対する怖い気持ち、そういったものを思い出させてもらえました。とにかく美しい映像で悲しみを表現したり、明るい曲でかなしみを際立たせたり、アメリカっぽくない繊細な映画でした。

アカデミー賞だしGWだし、ということで老夫婦とか女性グループとか若いカップルとかが多かったですが、さぞかし微妙なムードになっただろうな…

<メモ>

・同行者と話していたら印象に相違があって面白かった。私は自立の映画だと感じたけれど、同行者は恋愛の映画だと印象を受けたそうだ。恋愛経験の違いだろうか。私はあのまま別れて二度と会わないと思うのだけど、逆の印象を受けた人もいるのだろう。

・相手を好きになる過程に割く説明が少なく、どのくらい好きか・どこが好きかが伝わらなくて、だからラストもそこまで悲しくなかった。

・しかし、原作があるのにそれを読んでいない時点であらゆる考察は無駄というかとにかく読めって感じなんだろうな。

・たいへん美しく素晴らしい映画だけど、「反トランプ」の意思表示に使われた一面も(大いに)あったと思う。

・白人が全然出てこないし自然豊かなので、どこの国かなと思いながら観ていたけど、最初から最後までアメリカだった。

・グニャグニャした文字の字幕(昔っぽい、手書きっぽいやつ)の映画久しぶりだった。


映画『ムーンライト』予告

はじまりのうた

原題:BEGIN AGAIN

2013年/アメリ

監督:ジョン・カーニー

出演:キーラ・ナイトレイマーク・ラファロアダム・レヴィーンヘイリー・スタインフェルドほか


映画「はじまりのうた」予告編

ーーーーーーーーーーーーーーーー

ニューヨークでみんな色々ありながらもがんばる映画。(※説明が低能ですみません)

これ、すごく気持ちよく終わって面白かったです。自分では観ないタイプの映画なのですが、御友人が選んだため一緒に観ることができました。

MAROON5の人が出てるんですが気づきませんでした。おじさんになりましたね…

一つ気になったのが、主人公と同郷の太っちょ君。彼、脇役に徹しているというか、主人公の成功を願いサポートし続け、ヤケクソの主人公に「あんたの曲キライよ」とか言われながらも都合良い手助けをし続ける天使のような人なんですね。サスペンス映画脳としては「彼が最後まで天使であり続ける訳がない、最後なにか(乱暴されるとか)どんでん返しが…」と浅はかな邪推を捨てきれないまま観てたんですが、まぁ無いですし、物凄い天使なんですね。あんな人は世の中に存在しないと思うんですが、存在するとしたら物凄くネガティブな面が無いとおかしいと思っちゃうわけですが、音楽好きなニューヨーカーは天使になれるのでしょうか、とにかく脇に徹していて可哀想でした。

しかし、なにしろ主人公が可愛い!可愛い子が歌う映画っていうだけで、いいですね。ニューヨークの街もたくさん描かれていてよかった。「そんな上手くいかないし財源が謎」とか余計な事を思う余地もないほど全体に絨毯を敷いてくれているというか、なんていうか不条理な映画ばかり観ているヒューマン映画アレルギーの人も安心して身を委ねて頂いて大丈夫です。完膚なきまでに圧倒的な起承転結に包まれたなら「これが…ヒューマン映画…」と打ちのめされ、視野が広がることと思います。

<メモ>

・考え事が残らない映画って健康にいい!

・ニューヨーカーの真似をするとこでfuckin'を連発してて勉強になった、I'm in fuckin' zone(くっそ集中してるぜ、的な)とか。

・ニューヨークの高級マンション(ボロい、と表現していた)とか、スタッフのワンレン東洋人と浮気したりとか、急にヒゲ生やして宇宙について語ったり、ジョンレノンを意識してたんかな。

・30年後くらいの映画好きのあいだで「この時代の映画って絶対iPhone出てくるよね~」って言われるんだろうな。ピポポン、て音とかよく分からないんだろうな。そう思うとiPhoneマリンバの着信音は現代映画界を支配していますね。スターバックスのコーヒーと。

インセプション

2010年/アメリ

監督:クリストファー・ノーラン

出演:レオナルド・ディカプリオエレン・ペイジ渡辺謙ジョセフ・ゴードン=レヴィットほか


映画『インセプション』予告編

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

どういう夢にするかみんなで計画して一緒に寝てがんばる映画。

始まって40分くらいまでは全く何が起こってるのか分からなくて入り込めないです。そして、中盤にかけてかなりファンタジーな要素というか、仲間が増えていく過程でアッ私コレ苦手かも…?とファンタジーアレルギーが出てきそうな局面がありヒヤヒヤした(調合師、と聞いたとき観るの辞めようと思った)。また、進行するにつれ後から後から「こんな設定もあるよ」「こんな過去もあったよ」とポロリポロリ出てくる。理解が追いつかないというか、率直に言うとツッコミどころが結構あったのです。

そして、キャストを知らない状態で観たので渡辺謙(斉藤さん)が出ていてビックリ。渡辺謙は全般通して活躍するのですが、日本人としては「斉藤!」「斉藤!」と呼ぶシーンすべてで(斉藤…)と反応してしまい、正体不明の笑いがこみ上げてくるのを止められませんでした。

そして決定的に私の好みに合わなかったのは音楽。アクション映画が好きな人は気にならないと思うんだけど、悲しいシーンで「悲しめ!」と言わんばかりの音楽が流れ、アクションシーンで「鼓動せよ!」と言わんばかりの音楽が流れ、壮大な風景のシーンで「壮大なシーンのために作りました!」とこってり伝わる音楽が流れるこの感じ。ビッグマック食べて旨い!と叫ぶこの感じ。胃もたれしました。

しかしこれは、ものすごく期待値が高い状態で観たので、残念なところがたくさん目についてしまったわけなのです。書き連ねた部分を差し引いても面白い映画でした。まず寝るの大好き人間としてはシチュエーションだけでウヒョ~ってなるし、何よりも圧倒的な映像美!女の子が初めて夢の世界に行ったときに街がチュドーンってなるシーンと、第二階層の無重力ホテルのシーンは圧巻。映画!って感じ。

問題の最後のシーンですが、私には今にも倒れそうに見えました。でも…空港からあんなにスムーズによくわからん所に行ったりして、どうなんでしょうね。うーん、倒れてなかったとしたら、一体どこで…

観終わったあとボーっと回想してしまう映画でした。

■みんなの頑張りをリアルタイムにした動画

観てない方には意味わかんないと思いますが、蒸しパンをギュッと握って一口でガツンと食べるみたいな生産性がある動画です。映画に生産性を求めるのもどうなんだと思いますが

<メモ>

・ディカプリオが狭い壁に入って挟まれるシーンで全く同じ感じのつげ義春の漫画思い出した(追手から逃げてるのも同じだし)

・「マトリックス」「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」などを思い出した。

・女子大生の子が会社の後輩にそっくりで「XXさん…頑張れ…!」と応援してしまった

・自分がどんな夢を観るかこうやって計画してくれる人々が居たら楽しいですよね、脳内ポイズンベリーみたいで

・おしっこしたいまま寝たから夢で雨降ってるのが面白すぎた

・公道で撮影してるからシートベルトきちんとしている。

・頭が悪いため最初の新幹線のシーンが時系列としてどこなのかよくわからなかった。斉藤もぐっすりインセプションしてたけどなぜ…そして機械を操っていた日本人の男の子は誰?調べてみます。

不思議の国のアリス

原題:Alice in Wonderland

1951年/アメリ

監督:クライド・ジェロニミ

制作:ウォルト・ディズニー・プロダクション

f:id:hidali_kiki:20170501231030j:plain

好きなシーン

ーーーーーーーーーーーーーーー

アリスが夢の中で大冒険する話。

これは、懐かしいなーと思っていわゆるワンコインDVDを買って、観ないまま家にあったもの。疲れたので観てみました、短いし。

まず、子どもの頃こんな素晴らしい作品を観ていたのか私は!?という驚きと、1951年にこんな作品を作れていたのかアメリカは!?という驚愕!1951年って。

冒頭に載せている写真のシーン。いもむしのおじさんが水タバコを吸っているところが子供の頃から魅力的で、マッシュルームも出てくることだし、サイケばやりの時代(60年代?)の作品だという思い込みがあったのだけど、1951年…。日本では鉄腕アトムですらやっとこの12年後に生まれているのである、やはりディズニーは凄い。よくディズニー作品に対して「手塚治虫のパクリだ」と言われていますが、なんていうかそれはもしかしたらそうかも知れないけど、青は藍より出でて藍より青しというかそんな感じなんではないでしょうか。

トランプの兵隊が行進するシーン。お茶会のポットが楽しそうに跳ねるシーン、お花が楽器のように歌うシーン(花って確かに顔に見えたり犬に見えたりする、この作品の影響なのかも知れないが)。ドアノブが顔になっていたり、スコップの鳥、食べられちゃうオイスターたち、傘のフラミンゴ、そしてバターつきパン蝶(一斤セット)!子どもの空想力を鼻で笑うほどに勇ましい、大人たちのロジカルな妄想が詰まった作品。創ってくれてありがとうアメリカ人。子どもの頃に観せてくれてありがとう我が母親。あらためて楽しめました。

 

f:id:hidali_kiki:20170501232553j:plain

この表情(左側)がシュールでツボに入ってめちゃくちゃ笑った

■ 4月のまとめ(11本)

  1. メメント
  2. ミスト
  3. T2 トレインスポッティング
  4. オアシス:スーパーソニック
  5. インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
  6. A.I.
  7. ファニーゲームU.S.A.
  8. ドッグヴィル
  9. ラ・ラ・ランド(再)
  10. ジャッキー/ファーストレディ 最後の宿命
  11. 第9地区

ーーーーーーーーーーーーーーー

平均するとだいたい3日に1本となりました。だんだん、というか期初なので劇的に仕事が忙しくなってきたことと、疲れるので休日もよく眠るようになり、映画観たいなと思っていても家で観る機会が減ってます。11本中3本は映画館ですし、11本中2本は観たことあるやつ。それでも多い方だと思いますが。

印象に残ったのはミストと第9地区ドッグヴィルも長くて眠くて(3,3)こんな顔で観ましたが印象に残りました。

映画のせいにしたいわけじゃないんですが、この2ヶ月で4キロくらい太りました。もちろん期末期初と付き合いで飲んだり食べたりが多かったのもあるんですが、思い当たる原因としては

・「疲れた、家から出たくない、走るくらいならDVD観たい」という理由でこれまでしていた運動を辞めた。

・帰宅時間が遅いため食べてすぐ寝るようになった。

・帰宅時間が遅いためお風呂に入らず寝ていた。

・ストレス解消のため高カロリーのものをたくさん好んで食べていた。

・ワインをカルピス原液で割ったものにハマってしこたま飲んでいた。

書いてて嫌になるほど映画関係ないですね。でも、たとえば早く帰れた日(20時以前)は2時間余暇に充てられる!とウキウキするんですが、DVD>>眠い>>>>>>運動、みたいな図式になってしまっていたと反省しています。

しっかりした現実あってこその現実逃避(映画)だと言い聞かせて、ちょっと自重します。時間がないと言いながら睡眠時間は長いので、5月は規則正しい生活をテーマに生きていきたいです。暑くなるの嫌だなぁ。

第9地区

2009年/アメリカ・南アフリカ共和国ニュージーランド

監督:ニール・ブロムカンプ

出演:シャールト・コプリー、デヴィッド・ジェームズ、ヴァネッサ・ハイウッド、ほか


District 9 - Official Trailer

ーーーーーーーーーーーーーー

ヨハネスブルグのスラム街に20年間住む宇宙人に立ち退きを求める映画。

めちゃくちゃ、めちゃくちゃおもしろかった!!!!!!!!!!!!

法に則って立ち退きをお願いして回るんだけど(書類にサインを求めたりして面白い)、相手は宇宙人なのでまぁ武力行使に出ちゃうんですが。ある宇宙人が、家に帰るために20年かけて作ってた液体が顔にかかってしまって病気になってしまう。という人が主人公。アクションありSFあり社会風刺あり親子愛あり夫婦愛あり悲しみあり笑いあり涙あり、ラストも期待に満ちた感じで、たまらなく面白かった。

アフリカっぽい音楽が随所で流れているのに加えて、POVだったりモキュメンタリーの手法で、ニュース映像やインタビュー映像がチャカチャカ混じってテンポが良い。2時間程度ある映画なんだけどダレることもなく体感は1時間ちょっと位でした。

とにかく、宇宙人がヨハネスブルグに溶け込みすぎてて大変コミカル。いつかアフリカへ行ってみたいと思っているので、単純にヨハネスブルグの光景が(すべて現実そのままとは思わないが)見られるだけで楽しく、海外旅行に来たみたいな好奇心を刺激される。宇宙人がお洋服着てたり。アフリカ人が宇宙人相手に商売してたり、宇宙人が武器と引き換えに猫缶100個貰ってたり(値切られたり)、宇宙人相手の娼婦がいたり。堂々とした差別はもはや単なる区別になり、スラム街の外がむしろ下品に見えるように描かれていた。というか序盤のあたりですでに大多数は宇宙人側に感情移入するよう作られていると感じました。

いろんなサイトに解説が書いてあるので、浅学ながら舞台がヨハネスブルグであることに意味がある映画なのだろうと深く感じました。ほんとーに面白かったのでSF好きには全身全霊オススメです。トランスフォーマーみたいなロボも出てくるのでお子様もきっと2時間お楽しみ頂けると思います。わたしのように宇宙映画が好きなんだ!という人にも文句なしにオススメします。大きな宇宙船の美しい映像が楽しめます。映画オブ映画、ザッツ・エンターテイメントでした。 ※個人の感想です。

<メモ>

・低予算映画のため、主演はど素人を起用したそうだ。

逆探知してる嫁に「お義父さんはウソをついてるんだ!」という身勝手な人間と、「3年後だ、必ず迎えに来る。信じろ」という宇宙人。きっと来てくれるんだろうな。

・グロいシーンもあるんだけど、これ以上ムリ~という直前でカメラがブレたりするので大丈夫

・作中で宇宙人は「エビ」と呼ばれてるんだけど、どっちかというと虫(昆虫)っぽいような。

ジャッキー/ファーストレディ 最後の宿命

2016年/アメリカ・チリ・フランス合作

監督:パブロ・ラライン(制作にダーレン・アロノフスキー

出演:ナタリー・ポートマンピーター・サースガード、グレダ・ガーウィグほか


JACKIE | OFFICIAL TRAILER | FOX Searchlight

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ケネディ大統領が暗殺されたあと、ナタリー・ポートマン扮するファーストレディ・ジャクリーンが情緒不安定になりながらいろいろ対応する映画。

前情報をなにも知らない状態で観に行ったので、ジャッキーの半生を綴る映画なのかと思っていたら、本当にケネディ大統領が暗殺されたあとの数日?くらいの激震を描いたストーリーだった。実際の映像を交えながら映画はすすみ、わたしは学も無く歴史に詳しくないので暗殺された背景や政治的事情を知らず、知識のあるひとはもっと納得しながら観れたんだろうな、と恥ずかしい気持に…。

それにしてもナタリー・ポートマンは情緒不安定な役柄がとてもいいですね。かなしい顔のとき、眉毛がほんとに悲しそうにUの字になるし、それでいて気の強さ、女性的なご乱心っぷりがよく伝わってきた。

実際のジャクリーン・ケネディがどういう人生を送ったのか気になり、事件についてちょっと調べてみようかなと思います。ダーレン・アロノフスキーナタリー・ポートマンと合うんだろうか、キャスティングの権利を持っていたかは知らないけど。

<メモ>

・当たり前だけど大統領が死んだら、ホワイトハウスを追われるんだなぁ。住ませてあげたらいいのに。

・お子たちの学費のために家財を売り払う、というシーンがあったけどそんなに生活が苦しくなることがあるんだろうか。政府に一生涯保証されそうだけども、この映画によるとリンカーン大統領の奥さんも生活苦に陥ったそうだが、そこの仕組みもよくわからない。

ホワイトハウスを去るまえに、高価なお酒を飲んだり薬を飲んだりタバコを吸ったりしながら、これから処分するであろう豪華絢爛なドレスや宝飾品やハイヒールをとっかえひっかえ着たり脱いだりするシーンがあり、胸が一番傷んだのはそこだった

・自分の無知さが嫌になります。

ドッグヴィル

2003年/デンマーク

監督:ラース・フォン・トリアー

出演:ニコール・キッドマンポール・ベタニーほか


Dogville Trailer

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

閉塞的な町でニコール・キッドマンが酷い目に遭う映画。

ものすごく熱心なかたがWikipediaを編纂してくれているっぽいのだが、いわく”人間の「本性」を無視した観念的な道徳の無意味さを描く。続編の『マンダレイ』(2005)、『Washington』(2009予定 → 無期限延期)とあわせて「機会の土地-アメリカ」三部作をなすとされている”そうです。

約3時間という長い映画だけど、お芝居のように9章に分かれおり、これからの展開をわかりやすく説明してくれる。「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の監督なのだけど、あぁダンサー・イン・ザ・ダークっぽいな、と思う箇所がしばしばあった。また、全体通してナレーションがあり、登場人物(多い)の感情や主人公の思考、場のムードを説明してくれるので「いまのシーンはなんだい?」とあまり深く考えずに「ナレーションのひとが言ってるからそうなんだろうな」と深く邪推せずに観ることができた。

舞台のようにだだっぴろいところで展開する物語で、家や通りなどはすべて白線で弾いて表してあり、ドアの開閉などはパントマイムで表現している。どんな建物なのか、どんなドアなのか、どんなイヌなのか、純粋に想像力を掻き立てられた。イヌだけ最後に実写になります。

この主人公の思考回路は自分と似ている部分が多々あった(映画だから誰でもそうなんだろうと思うけど)。労働ということについて、好意や善悪について、ちょっと深く考えてしまい落ち込んだ気分になった。

舞台となっているドッグヴィルの簡素な舞台、スタイリッシュというかお洒落でクリアファイルとかあったらほしいと思いました。お芝居好き、舞台演劇好きには単純にシチュエーションが堪らないと思います。ラストは個人的にスカッとしました。

眠かったけど途中でやめるわけにもいかなくて。3時間はちょっとツライです。でもいい映画、好きな部類の映画でした。

<メモ>

・この町は民主主義を捨てたといいながら、あらゆることを投票で。また、独立記念日はお祝いしたり、権力には無抵抗に従ったり、ちょっと謎だったけど「機会の土地アメリカ三部作」との記述をみて納得。

・7つの人形を壊すシーンと、7人の子どもを殺すシーン、主人公の決断だと思った。善悪はともかく、物事を良くする(解決する=納得する)ために必要なシークエンスだった。

・「何を求めているかを知り、それに応える それが愛だ」

・わたしに何も求めないからあなたが好きなの。

・数々の写真と、デビッド・ボウイの歌、あのエンドロールは対位ですね。

ファニーゲーム U.S.A.

2007年/アメリカ(主導)

監督:ミヒャエル・ハネケ

出演:マイケル・ピット、ブラディ・コーベット、ナオミ・ワッツティム・ロス、デヴォン・ギアハート


Funny Games Trailer

f:id:hidali_kiki:20171210154736j:plain

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

たまごを快くあげなかったから殺される映画。

観たことあるやつです。大好きなので再び観ました。この映画はとにかく始まり方と終わり方が好きです。色づかいも本当に美しくて、とくに白が美しい。

なんの罪もない無抵抗の家族が理不尽に殺されるという内容のため、よく「イライラする」「後味が悪い」とレビューされている映画なんだけど、私はどちらかというとスカッとする。最高にスカッとするのはナオミ・ワッツが死ぬシーン、あの「どーでもよさ」!初めて観たときは感動した。あと服を脱がしたあと、すぐ着ていいよ、と言うとこ。あの無関心さもいたく感動した。

なんと表現したらいいのか適切な表現が浮かびませんが、観客が映画に求める「映画性」のようなもの、予定調和のようなもの、その感情のネガティブな面をほんとーに嫌という程知らしめてくれる作品。繰り返し繰り返し、これは映画なんだ、と観ている私に語りかけてくる(比喩じゃなくて)。望まない展開は巻き戻してやり直したりする(比喩じゃなくて)。このメタ視点については終盤、ヨットで2人がちょっとだけ話し合ってる。

 

子どもが撃たれたあとの長回しナオミ・ワッツがピョンピョンしながら台所まで行くシーン、あそこの絶望感は本当に凄い。映画的な悲しみの表現はないし遺体に近寄ろうともしない。しかし、ほんと長いなーと思って測ったら9分33秒あった。あのシーンでTV消したの何でだろ。実際自分があの立場だったら、やっぱり気に障って消すんだろうか。

この映画は「ファニーゲーム(1997年/オーストリア)」を10年後に全く同じ脚本でリメイクしたもので(もともとのオーストリア版を観てないんだけど)、わたしはずっとこの映画はハリウッド映画に対するアイロニーなんだろうと解釈していた。だからハリウッド・リメイクしたんだろうと。無音のタイトルクレジットで始まり、無音のエンドロールで終わるこの映画は、”いわゆるハリウッド映画”に対するアンチテーゼだと思っていた。もちろんそれはあるだろうけど、今回観ていたら「国」を表現した映画なんじゃなかろうかという気持ちも浮かんだ。礼儀正しく喧嘩をふっかけて、そちらが先に手を出したので、と。慇懃無礼にまた次の国へ。歴史に明るくないですが、親切にドアを開けてはいけないですね。

全く同じ内容だそうなのですが、オリジナル版も観てみます。しかし、全く同じ脚本でリメイクできたのって凄いストイックですよね。(どっちを観ても同じですというレビューをよくみる。)いろんな大人の事情でアレコレされなくて本当によかったです。

 

<メモ>

・最初のドライブのシーン。本当に最高に美しい!

・戦争以外で子どもが銃で撃たれる映画、ミストとこれくらいしか浮かばないな

・割れた卵は3つ

・落ち着け、深呼吸しろ、服を脱げ、服を着ろ…2人に言われたことを(ニュアンス違えど)夫婦で言い合うことについて考えるなど。

・とにかくこの子ども役のデヴォン・ギアハートの演技が凄いんですよ。顔もかわいいし。1995年うまれだそうで、今むちゃくちゃカッコイイです。他の映画観たことないけど。

長回しが好きだという話

いわゆる「長回し」が好きである。

好きになったキッカケは明確にあって、これ。


プライベート サーファー/UA (Video Clip)

大変素晴らしい、UAの「プライベートサーファー」のPVである。これが収録されているDVDも持っているほど。(YouTubeにあるなんて脱力である)

いま改めて観ると、正確には長回しというよりいわゆるパンというやつなのかも知れないが、とにかくたいへん素晴らしくうつくしい。少女のころ感銘を受けた。なんの因果かこの作品に出てくるボロアパートによく似たところに、現在すきこのんで住んでいるのもこれが潜在意識下で影響していると言えなくもないかも知れないかもしれない。

映画で長回しというと。どうやら王道は「黒い罠(1958年/アメリカ)」のオープニングのようだ。これはYouTubeにたくさん上がっていて、確かに長回しの元祖という感じ。最後の最後、入国管理官のエキストラが台詞をとちりまくって何度も何度もやり直したらしい。(夜のシーンなのに夜明けが近づいてきて現場が焦って、それでもまだとちるので、結局はアテレコしたんだとか。)

わたしが近年観た映画で感動した長回しはと言いますと

言わずもがなの「ラ・ラ・ランド(2016年/アメリカ)」

f:id:hidali_kiki:20170419225034j:plain

あと2年くらい前に映画館で観た「007 スペクター(2015年/イギリス)」

f:id:hidali_kiki:20170419225627j:plain

最初のシーンがすごかった記憶があるけどラストとかは覚えてない。

あと「ゼロ・グラビティ(2013年/アメリカ・イギリス)」!これは本当に大好きな映画。また観たいと思っている。

f:id:hidali_kiki:20170419230917j:plain

 あと、もちろんというか言わずもがなオブザ言わずもがなの「シャイニング(1980年/アメリカ)」、三輪車でガーのシークエンス。

 

というふうに長回しに思いを馳せているのには理由がありまして

こういった映画が5月に日本で公開だそうです。スリラー・長回しと好きなものづくしで、たいへん楽しみです。近所の映画館にいらっしゃることを願って今夜は眠ります。

 

<メモ>

CineFixによる長回し映画ランキング。


12 Best Long Takes in Film History

A.I.

2001年/アメリ

監督:スティーヴン・スピルバーグ

出演:ハーレイ・ジョエル・オスメント、フランシス・オコナー、ジュード・ロウ、ほか

f:id:hidali_kiki:20170411225903j:plain

ーーーーーーーーー

ロボの子がクマと冒険する映画。

これは、たぶん10代の頃にテレビで流れているのをちらっと観たことはあるはずなのですが、話の筋を追いながらじっくり観たのは初めてでした。観ていて「ん?よくわかんないけどまぁいいや」となる所が一箇所もない映画でした。子供もご老人も同じ筋を理解できるように作られていて、これはなかなかたくさんある事ではないですよね、と感動したんだけど日頃そういう映画を観ていない私の好みのせいかも知れない。

これはスタンリー・キューブリックスピルバーグに「CGがないと出来ないからタノム」と託したそう(というのは有名な話だけど、そんな言うほどすごいCGのシーン無かったような…)。車、車椅子などが三輪なのですが、シャイニングのオマージュだ!とやや興奮。序盤のあたり、7つの言葉を言う前くらいまでは特に陰影が強くて全体的にシャイニングぽい。

そして何よりクマっ子のテディが可愛い。この映画で一番良いのはクマっ子かもしれない。この頃はまぁまぁ天使であるオスメント君がおじさんになるのを知っている未来人こと私は、オスメント君が凍ってるシーンよりクマっ子が凍ってるとこで「あああ~~」と声が出ました。ぜひテディ目線のスピンオフ作品を出してほしい。

クマっ子かみのけ拾ってるなと思ったんだよ出してきたよ流石だよ!ていうかいまどこから出した!?ポケットみたいなとこあるの!?とヒートアップしました。それにしても最後のシーンはホロリ。ピノキオってどんな話だったけな、とんでもなく幸せなのにとんでもなく悲しい。こんな未来が来てほしいような絶対ゴメンなような。

観たいものはたくさんあるのでわざわざ観返すことは無さそうですが、自分に子供が出来たら「一回ぐらい観とき」って言いそうな映画です。

<メモ>

・「我々の祖先はチェスをする機械に驚愕したものだ」

・未来人の乗り物がすごい!

・ストーリーとは無関係に、SF好きはとんでもなく観ているだけで楽しい映画でした。

・↓このシャツほしいです。

f:id:hidali_kiki:20170411231530j:plain